最近、あちこちで「グリーンインフラ」(Green infrastructure)という言葉を見聞きするようになりました。
意味は、ほぼその名のとおり。
「グリーン」(樹木、海、川、土壌、地形などの自然環境)を「インフラストラクチャー」(下部構造、社会で共有する基盤となるもの)としてとらえ、まちづくりや、社会課題の解決に活かしていこうという取り組みのことです。
(グリーン=緑という言葉からは樹木のみをイメージしますが、ネイチャー〈自然〉に置き換えるとわかりやすいかも)
2010年頃から欧米で提唱されはじめたとのことで、日本では2017年頃から国土交通省を中心に官民連携で導入・活用が進められてきた比較的新しい考え方です。
その活用先のひとつとして期待されているのが、都市部の水害対策です。
気候変動の影響により、豪雨被害が相次いでいますが、都市部の水害の多くは河川の氾濫・増水によるものではなく、下水道や排水施設に急激にに雨水が流れ込み、処理しきれなくなる内水氾濫(ないすいはんらん)によるものです。
マンホールから水があふれ出たり、川が近くにないところで浸水被害が起きるのはこうした理由から。この都市型水害の対策にグリーンインフラが期待されています。
例えば、アスファルトを「水を通す舗装」に変えて雨を地面に染み込ませたり、住宅などの建物の敷地をコンクリートですべて覆うのではなく、土の部分を残したり増やすことで、雨水をゆっくりと染みこませ、地下へと送るようにする。あるいは樹木を守り、増やして天然のダム機能を維持、強化する。
こうした取り組みは水害対策になるだけでなく、木陰を作り、猛暑・酷暑から私たち人間や動物の命を守り、生物多様性を守ることにもつながります。グリーンインフラ推進はいいことづくめなのです。
すぐに始められることはたくさんあります。
雨水を一時的に溜める雨水タンクを設置したり、敷地の中のコンクリートをはがして雨の染みこむ場所「雨庭(あめにわ)」を作ったり。プランターで草花を育てることもれっきとしたグリーンインフラです。
杉並区は区政の基本構想のひとつに「みどり豊かなすまいのみやこ」を掲げています。これを実現するため、自然の力を借りて行うまちづくりを私も推進していきたいと思っています。
*雨水タンク設置は杉並区のエコ住宅促進助成の対象になっています。興味のある方はぜひ!
[写真は妙正寺公園。クスノキやムクノキなどの樹木が生い茂り、木陰を作り出しています。仕事の息抜きに自転車をさっと飛ばして休憩に出かける場所です]

